こどもが自分自身に気づき、勇気をもらった一冊です。
元気でゆめいっぱいのおはなしと、大胆でシンプルな絵の自由さに
こどものこころが何かに触れて、はじけた思いがします。
キリンなのにももいろ、キリンなのに紙でつくる、自分の思うままに。
雨にぬれても、お日さまでかわかす。
色がはげても、気にしない気にない。
元気なキリン、世界一きれいなキリンにつくりあげること。
すべてがプラス、プラスへと展開するその小気味よさに
おもわずページをくってしまいます。
魔法の紙を手にした主人公が、最後に描くことに決めたものが
おおきなおおきなキリンのおうちだとわかる時、
キリンが好きで、絵を描くことが大好きなこどもの気持ちが
胸いっぱいにひろがってきて、泣きそうになりました。
作者のこどもへの愛を感じずにはいられません。
中川李枝子さんと宗弥氏ご夫婦に、こころから感謝です。