独特の空間、独特の色合い、独特の視点‥
ふしぎの絵の世界へ、すーっと入りこみました。
拾って持ち帰ったちいさないす。
「すててきなさい」母のことばに揺れるぼくの、不安な暗い青いろ、
「いすが ぼくのものになった」安堵の、あたたかな赤いいろ、
庭で木のふりをして待っているいすの、いのちを感じる土のいろ…。
きりんになった空とぶいすから、ぼくが目にする世界は、
子どもたちの想像を様々にかき立てます。
「またあした、あそぼう」
だまって、木のふりをして、月夜に佇むいすは、
ひょっとしたらわが家の窓の外にも、いるのかもしれない。
岡井画伯に、感謝。