器量はよいが貧しいトロールの娘ヘルガは、結婚の持参金を自分で作ろうと、秘密道具を持って、人間世界にさっそうと出かけて行きます。彼女の働きっぷりは、お見事の連続。怠け者やら、見栄っ張り、欲張りな人間相手に、莫大な財産をつくっていきます。
自分の力で幸せを勝ち取るヘルガ。なんだか今時の恋愛ドラマを見ているような気分になりました。お金に目がくらんでフラフラしてしまうハンサム男のラースの甘い言葉を、毅然とはねつけるヘルガのセリフには、スカッとします。娘たちも、ヘルガのようにたくましくかっこいい女性に育ってほしいなと思いました。
この本は、自分で読める子でも、はじめは読んでもらうといいと思います。陰ながらヘルガを見守る人がいることなど、絵をじっくり見ながらお話しを聞くと楽しいですよ。