ふわふわくんはくまのぬいぐるみ。アルフレッドが赤ちゃんのときからいつも一緒でした。でも、ある時、新しいトラのぬいぐるみがやって来てから、アルフレッドはふわふわくんに見向きもしなくなりました。ご飯を食べるときも、寝るときもいつもアルフレッドと一緒だったふわふわくんは、今は積み木と一緒におもちゃ箱の中……。
欧米には、この手のおもちゃを主人公にしたお話が多いですね。この作品もそのひとつ。興味の対象で無くなったおもちゃのお話です。くんちゃんシリーズのドロシー・マリノ作ということで読んでみましたが、ちょっぴりインパクトに欠けるお話だったかもしれません。庭で突然、ふわふわくんが木に登ってしまったところ――これは、空想?なのでしょうか。単に風のいたずらだったのか?――。最後に仲直りするところも、ちょっとあっさりしすぎの感が。くんちゃんから受ける、温もり一杯の読後感は体験できませんでした。
娘は自分のくまさんがふわふわくんに似ているところから、興味を示していましたけれど。うん、確かにそっくりなのです。そういう意味では、これからもリクエストを受けそうな作品です。