タイトルから、どんなお話なのか想像がつかないまま、でも、大きな期待をもって読み始めました。
読んだあと、このタイトルを読むと、うまいなあとうなずけます。訳をなさったさくまゆみこさん、すばらしいです。タイトルだけじゃなく、本に描かれているたくさんのことばの意味を最大限にいかした日本語で表現なさっています。もちろん、英語でその意味がわかればいうことなしなのですが、巻末にていねいな解説が添えられているので、助かります。
話はというと、おおかみのキャラクターがたまらなく愛らしいです。話が進むにつれておおかみの心境が変化します。バレエという芸術のおもしろさを紹介している絵本ともいえるかもしれません。ぶたやおおかみの表情からそれぞれの心の奥底が読み取れて、センダックさんの技術のすばらしさを感じずにはいられません。