ゆらゆらばしのうえで」 ひだまり☆ははさんの声

ゆらゆらばしのうえで 作:きむら ゆういち
絵:はた こうしろう
出版社:福音館書店
税込価格:\1,320
発行日:2003年10月
ISBN:9784834006391
評価スコア 4.79
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  • 運命共同体のその後

    うさぎを食べようと追いかけるきつねと、必死に逃げてきたうさぎ。
    一本の丸太橋に二匹が飛び乗ったところから、お話は始まります。
    何日も降り続いた雨のせいで丸太橋は崩れ、二匹はシーソー状態になった橋の上に取り残されることに。

    お話は終始スリル満点でした。
    眼下には水かさが増して急流となった川が流れ、丸太橋に取り残された二匹はまさに運命共同体。
    少しでも動けば橋のバランスが崩れて、今にも落っこちそう。
    あっ、危ない!!
    そんなハラハラ感がたまりませんでした。
    目の前に美味しそうなごはんがいるのに手が届かない、どうにかして食べたい、でも死にたくない…そんなきつねの葛藤には、申し訳ないけど笑ってしまいました。

    切り絵を貼ったようなきつねとうさぎの絵も、場面によってコロコロと表情が変わりすごくかわいかったです。
    丸太橋が傾くたび、お話の文章まで傾いて書かれているところがユニークでした。

    その後きつねとうさぎがどうやって丸太橋から逃れられたかは、読んでみてからのお楽しみ。
    でも、同じ危機を共に乗り越えた二匹の中に、はじめとは違う感情が芽生えるのも当然ですよね。
    「ともだちや」シリーズのオオカミさんとキツネくんを思い出しました。

    投稿日:2012/07/03

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