表紙絵のワンちゃんが可愛らしくて、手に取りました。
目が合うとダメなんですよね。「ン?この人いい人かも?」って、決めつけて、ついて来ちゃうんですよ。特に、子どもに。
私も、小学生の時、野良犬に話しかけたら、ついてくる、ついてくる。「ついて来ちゃ、ダメよ。」って、優しくいってもついて来ます。途中、ランドセルの中から、給食で残したパンを出して あげたりなんかしたら、家まで来ちゃって。『ここまでついて来たんだから、何とかなるかもしれない。』って、子どもの浅知恵で。
主人公のこの子は、どうも迷惑そうです。一生懸命足早に急いで、まこうと思ったらしいのですが、……。
なんといっても、このワンちゃんのキャラは、魅力あります。
油絵のように見えますが、暮れて行く夕方の町の様子が美しい。町並みも、一昔前の商店街という感じです。
話の流れ上、もとのページの所まで戻ってくるのですが、子どもたちは、きちんと記憶していて、ほっとした様子で、最後のページを楽しんでいました。
どうも、このワンちゃんは主人公に会った時から、保護者的な気持ちで、この子の事を観ていたような気もしてきました。