まず、表紙の絵に惹かれました。とても優しそうな目をした老人”ミンケパットさん”の周りに、色とりどりの小鳥たちが集まっている絵です。
お話は、人付き合いが下手で風変わりなミンケパットさんと小鳥とのふれあいを書いた物です。ミンケパットさんは歳をとって仕事を辞めると、ピアノで森の小鳥たちの囀るメロディーを弾くことを試みます。しかし、近所の人にとってはうるさいだけで理解されません。そんなある日、下の菓子屋のおかみさん自慢のカナリヤ”ハンスちゃん”がいなくなります。
小鳥たちと会話ができるという夢のような話と、落ち着いたトーンで描かれた絵がとても良くマッチしており、安らぎを感じさせる一冊です。隠れた名作としてお勧めします。