これ、ちょっと変わったお話です。
たなかさんとすずきさんは、どちらもおばあちゃん。
見晴らしのいい丘に、それぞれが家を建てて住んでいます。
2人は仲良く暮らしていたんだけど、ある日、何日も何日も雨が降り続き、家が水につかりそうに...
そしたらね、なんと、家に足が生えて、家は海の中を泳ぎ始めるんです。
ちょっとこれって思いつかない発想だと思いません?
2人の家は離れ離れになって泳ぎ続け、大冒険を続け、帰ってきた先が、もとの見晴らしのいい丘。
最後にはね、冒険の途中で屋根がなくなってしまったたなかさんのおうちの上に、すずきさんのおうちが乗っかり、2階建ての家になるんです。
家に足が生えてくるっていうのもすごいけど、この足がまた人間くさい。
泳ぎすぎて足がつっちゃったり、またそれをタコがもんでほぐしてあげたり...
奇想天外ってこういうのを言うんだろうなぁって本です。
これ見たら「たなかさんちのおひっこし」っていう前作があるんですね。すごく気になります。
それを言うと、子供がぜひ読みたい!と。
家に足が生えようと、「なんで?」って思う親とは違って、それなりに納得して聞いている子供の感性ってすごいなぁと思います。