モノクロですが、むしろそれが読む者の想像力をより膨らませます。何しろ世にも珍しい宇宙に迷い込んで、上がらないと地球に戻って来られないという、超スリリングなお話なのですから。
娘も、私もぐいぐい、ストーリーの面白さに惹き込まれました。と、同時に主人公の幼い兄弟が、これでもかと直面する危機一髪に、ハラハラドキドキ、汗が噴出しました。時間と空間を突き破り、三次元の未知の世界に心もとなく漂っているような気持ちになります。
とにかく、圧倒的なこの世界観は、もう絵本の中だけにしまっておくのは、絶対にもったいないと思います。すごく映像で見たいという欲望がわいてきます。映画化されるのも、納得の絵本です。