よく見たら、珍しく邦訳が村上春樹さんじゃなかったです。
このお話は金原瑞人さんが訳していました。でも、私は個人的にこの人の訳が好きです!特に、少年の登場する作品はいつも瑞々しく動きのある言葉で訳してくれていて、読みやすいのです。
「ザスーラ」は知る人ぞ知る。オールズバーグの作品「ジュマンジ」の続編だそうです。読んでみて思ったことは「ジュマンジ」よりも更にぶっ飛んだ世界に連結しているゲームで、私は「やりたくない」と、思いました。
(下手をしたら本気で死んでしまいます!)
「ジュマンジ」の続編ですが、描き方は少々違っていて全体が点描写なんですよ〜。
点というか、これってもしかした漫画などの技法で使うトーン″というものを貼っているんじゃないでしょうか?
すごくSFチックなストーリー展開で、ラストは一体どうなるの!?と、ドキドキしどうしでした。
この、先の見えないワクワク感と、ダニエル(弟)とウォルター(兄)との兄弟関係も、すごく表現されていて面白かったです。
ちなみに後書きに書かれていましたが、この兄弟ダニー&ウォルターは「ジュマンジ」のラストページに描かれていた兄弟だそうです。読み返してみたら、名前はそのままダニエルとウォルターと使われていました。
とても面白い作品です。特に冒険好きの男の子や男きょうだいの子どもたちには共感できる部分がたくさんあるんじゃないかと思います。
読んであげるなら、小学校低学年くらいからお薦めです。
字は少々多いですが、ひとり読みでもとても楽しめると思います。