クリスマスにまつわる絵本なのですが、ちょっと読むのに勇気が必要なテーマです。
主人公のやまあらしのぼうやは、自分の容姿にかなりのコンプレックスを抱いています。なぜなら、お友達に容姿のことでひどくからかわれているから・・・。
クリスマスにみんなで劇をするのに、やまあらし坊やだけ、配役にいれてもらえず、裏方に回されてしまいます。
この本を読んだ時期、ちょうど息子も幼稚園の発表会に向けて劇の練習をしているときで。
このシーンを読んで、ひとりだけ役がもらえないなんて・・・とびっくりしていました。
やまあらし坊やは、それでも裏方を頑張るんです。
頑張れるのは、お母さんが坊やを精神的にしっかり支えているからなんでしょうね。
「ぼうやはお母さんの心の光」
繰り返しお母さんがささやくこの言葉。無償の愛情があふれています。
お話のラストは、ハッピーエンド・・とまではいかないけれど、すこしホッとすることができました。
きっとこの劇が終わったあと、お友達の坊やへの態度は変わるのかな。
そう思いたいです。
「いじめ」をテーマにした物語は、難しいですね。
受け入れたくないけれど、現実にはこういうことはよくあるんでしょうし・・・
この本を読んで、息子が息子なりになにかを感じてくれるといいなと思います。