山の竹やぶに住むトラノ・トラゴロウのお話が全部で7つ。
どれもユーモアたっぷりで、大人でも楽しむことができます。
めんどくさがりで、食いしん坊なトラゴロウ。
動物や人間をあっという間にペロリとたいらげてしまう姿に、ちょっと引いてしまったのですが、読み進めていくうちに気持ちの変化が。
間違えてばくだんを抱えているダチョウを助けたり、自分によく似たトラを助けてあげたり、その懸命な姿にいつしか愛着がわいていきました。
本のタイトルにもなっている「目をさませトラゴロウ」は、本の3分の1ほどをしめるちょっと長めのお話です。
でも気付くと夢中になっていっき読みしてしまいました。
うさぎやトラゴロウと同じくすっかり騙されてしまっていた私。
最後の<まちがかわる日のうた>には、動物たちの本音がこめられているようで、シミジミとしてしまいました。