娘が3歳の誕生日を迎えてすぐの頃、私自身のためにと日本から持ち帰ったこの本をぺらぺらめくってみていると、娘もそばに来て聞きたがるので、声に出して読んでみました。「難しいでしょ?」と、聞くと、「ううん、難しくないよ。おもしろい。もっと読んで。」と、さらに聞きたがる娘。同じ作者の「もうねんね」の赤ちゃん向け絵本を読んでいたのは、つい1年前のことなのに・・・。娘の成長の早さに驚き、心が震えたのを思い出します。
自分が母親の立場になって、小学生の頃に夢中で読んだ「ちいさいモモちゃん」のお話に再び惹かれたのは、モモちゃんのお母さんがどのようにしてモモちゃんを育て、モモちゃんに接してきたか、ということを知りたくなったからでした。でも、娘に、このお話を読んであげるのは、まだまだ数年も先のこと、と思っていました。
モモちゃんは、私が覚えていたとおりの子どもで、親になってから改めて読むと、モモちゃんの愛らしさが倍増したようにも感じられました。お母さんは、モモちゃんのパンツを「たったかたあ」と30枚も縫ってしまうような、愛情いっぱいの素敵なお母さんで、私にはとてもまねができないな、と思えることもたくさんありましたが、時に、「かおじゅう大きな目になって、こらっっておこったり」・・・決して、四六時中、「完璧なお母さん」というわけではないんですよね。それだからこそ、子どもも伸び伸びと素直に育つのかなあ、と思うところもありました。
娘が特に好きなお話は、「雨 こんこん」。ピンクの傘を差し、長靴を履いて、♪雨こんこん ふってるもん・・・と、傘をくるくると回しながら、水たまりの中を跳ね回っている娘が、本当にいとおしく思えました。