同じおはなしで『おだんごぱん』もよいですが、元気でユニークな挿絵と、「にげてきたのさ おばあさんから、にげてきたのさ おじいさんから」という繰り返しのセリフが楽しいこちらの絵本も、親子でお気に入りです。
おばあさんがつくった手も足もあるしょうがパン坊やが、オーブンの扉が開けられたとたんに飛び出します。途中ウシやうまやお百姓さんなどに出会い、みんなに追いかけられますが、「つかまえてごらん できるもんなら」と言ってしょうがパンぼうやは逃げ続けます。
川で出会ったきつねに、上手いこと言われて「ぱくっ」と食べられてしまうシーンは衝撃的ですが、「パンだもんね」と妙に納得させられ、笑えてきます。残念そうにとぼとぼと列になって帰っていくおばあさんたちの様子や、満足そうに昼寝するキツネの姿もなんだか笑いを誘います。