桂文我さんのリズミカルで面白い文章と、梶山俊夫さんのひょうひょうとした作風の絵がマッチして、とても楽しい落語絵本になっています。
よく受験生がいると、「すべる」「おちる」などという言葉が縁起が悪く嫌われたりして、その時期言葉に異常なまでに神経質になる人がいますが、このお話のだんなさんも、異常なまでに縁起を担ぐのです。だから「うえ」や「あがる」、「した」や「さがる」といった言葉に、敏感で、一々、一喜一憂して大騒ぎ。このだんなさんのまわりにいる人間は、振り回されて大変な目にあいます。
とにかく笑える楽しい絵本です。言葉の使い方の難しさがあるので、子供に読んであげる前には、必ず練習しましょう。我が家では、爆笑でした。