絵を描くことは好きですか。私は好きです。といっても落書きが大好き。
自分の思うがままに、自由に描く絵は大好きです。
逆に「これを書きなさい」とか「こうやって描きなさい」っていわれると、上手にかけなくて、とっても憂鬱。
この絵本にでてくるアシテも、そんなお絵かきがキライな女の子。
真っ白な画用紙を前にしても何にもかけません。
アシテはやけっぱちに、画用紙にペンを押し付けて「てん」をかきました。
するとせんせいが、「ここにサインをしてちょーだい」
アシテは「自分の名前なら上手にかけるわよ」と画用紙にサインをします。
翌日。
アシテの「てん」は金色の額縁に飾られていました。
アシテは、びっくりして、「こんなてんなら、もっといいのが描けるわよ」と、どんどん、「てん」を描いていきます。
大きな「てん」、たくさんのカラフルな「てん」、
「てん」を描かないで「てん」を作ることまで。
「てん」しか描けなかったアシテは、「すばらしいてん」が描ける女の子になったのです。
なんてすばらしい先生!
私もこんな先生に出会いたかったな〜って心から思います。
私がであった先生は、私の絵をみて鼻で笑いました。
「なにこれ?」といわれました。
子どもの心をつんでしまうのは、何気ない大人の一言だったりします。
逆に子どもの心を羽ばたかせるものも、大人のほんのちょっとした後押し。
今、息子の絵は殴り書きの段階。
まだまだ形になっていないし、色も単色使い。
でも、ここで「こうやって書きなさい」「この色を使いなさい」なんていって、せっかくの子どもの絵を描く楽しみを奪わないようにしなくっちゃ。
私もアシテのように、いっぱい「てん」を描いてみたくなりました。
でも、「てんをかいて」と言われたら、普通に小さな点を書くことしか思いつかない私。
そうか、こんな素敵な「てん」がいっぱいあったんだ〜!と目からうろこでした。
頭ががちがちになっちゃってるのね・・・。