お母さんが病気になって、山のおばあちゃんの家に預けられたトッコ。
山の子たちと仲良くなりたいんだけど、弱みを見せたくなくて素直になれない。
それだけじゃなくてね、お母さんが病気なんだもん、心配する気持ちや寂しさなんかもね、きっと隠れていると思う。
そんな心の揺れが『つりばし』の揺れ、怖さにリンクしてドキドキが伝わってくる。
新しい環境、何かを始める時、そう変化の時って、
ワクワクだったり、ドキドキだったり、怖々、喜々・・・
人によって違いはあっても心揺れるものだよね。
そこにやまびこの登場
やまびこって、自分の声だよね。
『あこがれの星をめざして:評論社』中に出てくる
まさに「自分の中の呼び声」だと思ったんです。
文字通り「自分の中の呼び声」に従って、トッコはつりばしを渡ることができたんだと、私は思います。
もちろん子どものころに手に取った時は、そこまで読んでなかったけれど、不思議な出逢いが魅力的で、大好きなお話でした。
よみきかせをするなら、車のいろは空のいろを学校で習う頃に読みたい本です。