『TERRIBLE TROLL BIRD』が原題。
「TERRIBLE」という表現が何ともいえません。
ばけものどり、という訳が実に見事です。
作者イングリの出身地ノルウェーの民話をベースにしたおはなし。
トロールというのは、北欧の伝承でよく出てくる怪物のことです。
オーラ少年と3人の妹たち、リーナ、シーナ、トリナが森で出会ったのは、
トロール夫婦が飼っているという巨大なばけものどり。
急いで家に逃げ帰るも、追いついたばけものどり。
さあ、勇気あるオーラ少年が、見事ばけものどりを退治しますよ。
後半は、そのばけものどりをローストチキンにしたり、羽根や皮、くちばしなどで
枕や靴、船などを作る、という展開。
大宴会は、ノルウェーの妖精たちも出てくるほど盛り上がるのですが、
トロール夫婦が現れて、また一難!
でも大丈夫。
またまた聡明なオーラ少年が冷静に対処します。
『3びきのやぎのがらがらどん』とはまた違ったトロールの造形が面白かったです。
少し込み入った長い文章で、地味な絵ですが、じっくりと読んでほしい作品だと思います。