福音館書店の「こどものとも世界昔ばなしの旅」シリーズの1冊。
中米のニカラグア出身の作家の文と絵で、エスニックな味わいの作品です。
針仕事の大好きなエングラシアおばちゃん。
結婚式の贈り物用のテーブルクロス製作の最中に
針道具一式が見当たらない!
探し回った挙句、やっとこさ見つかってめでたしめでたし。
おばちゃんの豪快な喜怒哀楽が楽しいです。
おばさんではなく、おばちゃん、という訳出がいいです。
登場人物の名前がスペイン語圏の名前です。
Engraciaという名前は英語圏ではGraceにあたります。
なるほど、おばちゃんの刺繍の素晴らしさと一緒でちょっとおしゃれでしょ?
新郎新婦のイニシャル、グリセリオのGとメルセデスのMが英語のandにあたるスペイン語のyで結ばれた刺繍です。
Graciasは「ありがとう」の意味。
陽気なエングラシアおばちゃんのイメージにぴったりですね。
訳文もリズムがあって、いいですね。