私が小さい頃買ってもらった本です。フランシスのシリーズは、この後何冊か出ていますが、私の大好きなガース・ウィリアムズが絵を描いているのは、この本だけです。(なぜなんでしょう?)
小さいフランシスは、ちょっとしたことが気になってしまうと、もうドキドキして目が冴えてしまい、眠れません。
こんなこと、こどもにはよくあることです。肝心なのは、その時の大人の対応。フランシスのおとうさんは、実に気長にじっくりとフランシスに付き合います。それも、べったりと甘やかしたやり方ではなく、さらりとしたやり方で。
フランシスもおとうさんに自分の気持ちを素直に話します。こんなところからも、この親子は普段からきちんとコミュニケーションをとって信頼関係を築いていることが窺えます。
親子はこうありたいもの、と思うものの、「もういい加減に寝なさい!」と怒鳴ってしまうのが、実際のところです。頭では、「フランシスのおとうさんでいきましょう!」とは思うのですけれど。
そして、最後のフランシスの言葉が秀逸です。「あたしのしごとはねむること」。こう言えるところまで達したフランシスは偉い!おとうさんと満足いくまでお話しして、自分も納得して、とても素敵な夢を見ることができるんじゃないかな?よかったね、フランシスちゃん。