「八郎」などで有名な、斎藤さんと滝平さんお二人の絵本。
このお二人の絵本、恥ずかしながら小さい頃
何故だか空から覆い被さるような闇の感じがして
怖くて読む事ができなかったのです・・・。
この「花さき山」も山姥が出てくるのを知っていて
手にとる事がないまま、大人になってしまいました・・・。
今はそれが残念!でしょうがないです。
山の中に迷い込んでしまった「あや」に山姥がやさしく語りかけます。
山姥はすべて知っています。自分のことよりも人のことを思うやさしい気持ちを持った人のことを。
そのせつない思いや優しい気持ちが、花さき山に花を咲かせるのだと。
あやが最後に言う台詞。ぜひ読んでほしいです。
みんながそういう風に思えれば、もっともっとすてきな花が
咲くのではないでしょうか?
私の子供の頃のように、「怖い」と思ってしまう子供さんもいると思いますが、
ぴったりと抱っこして(大きくても)、声を出して読んであげれば
きっと読んだ後、この絵本の黒と花の色の美しさに、
この本の静かな優しさに、気がついてもらえるんじゃないかと思います。
娘も最初、あまり乗り気ではなかったですが
読み進むうちに顔が真剣になり、最後は何か考えてるようでした。
心の中で、花さき山に花が咲くところを想像してたのかもしれません。
ずっとそばに置いておきたい絵本です。