他の方のレビューを拝読すると、いろいろな考え方があるのだなあと気づきました。わたしは、ただただ息子が気に入っているので、たびたび読んで聞かせていました。
もちろん、わたしが子どもの頃からあった本ですが、今読むのと子どもの頃に読むのとでは、感じ方が違うように思います。
「どうして『花さき山』が好きなの?」と息子に聞いたところ、「山んばが出てくるところと、花がたくさん咲くところが面白いから」と言っていました。
たしかに息子は、この作品の根底に流れる「自己犠牲に基づく優しさ」など、まったく理解していないと思います。でも不思議と子どもの心を引きつけるのは、きっと何か魅力があるからなのだと思うのです。
大人の解釈としては、「だれも見ていなくても、あなたの優しさは花さき山の山んばだけは知っているよ」というメッセージかな、と捉えていますが、いかがでしょう?