ヨーロッパ各地に似たような伝承が残っているらしいのですが、こちらの物語もなかなか怖いお話でした。
自分たちの子供が大きくなって、巣立っていったのを淋しく思う老夫婦が、泥の粘土で「ねんどぼうや」を作ります。
ここまでは、「ピノキオ」とか、「一寸法師」みたいな、親孝行の出世話?なんて気楽に想像していたのですが、この「ねんどぼうや」、そんな想像をはるかに超えた驚異の怪物でした!
おじいさんとおばあさんが「かわいい。かわいい」と、与える食べ物では飽き足らず、おじいさんたちの家の食糧だけでなく、家畜まで食べつくし。(ひぃっ!)
それでも足りなくて、自分を作り出してくれたおじいさん、おばあさんまで食べてしまいます。
これでお終い。
ではなくて、それでもお腹が満たされない「ねんどぼうや」は、家を出ると村中のすべての生き物を食べつくしてしまうのです。(こわっ!)
更に村を出て、最初に出会ったヤギも食べてしまおうと思ったのですが…。
(ヨーロッパの人たちにとって、「ヤギ」は神聖な生き物なのでしょうか?)
このヤギが、大変頭が切れて行動力があったので、「ねんどぼうや」の大きく膨れたお腹にタックルして、彼のお腹を壊し、食べられていた村の人たちを助けて、めでたしめでたし。となります。
なかなかスリルのある昔話でした。(ホントにあったら怖いけど)でも、これって、今映画で作ったら、むちゃくちゃ怖いものが作れそうですよね〜。