いつもいつもため息をついているライオンの影がいました。
「もういやだ。こんな暮らしは。」
真っ暗闇で影は息をひそめ、ライオンの後姿を見送りました。
ライオンがしょんぼりと帰ってくると、今までとあべこべ。
影に引っ張られ、ライオンはさかさまに走ります。
内田麟太郎さんのエッセイ集『絵本があってよかったな』に出てきて読んでみたくなった絵本です。
エッセイ集を読む前は星4つだったかもしれませんが、作者の背景(長新太さんが憧れの人で、これは特別な思い入れのある作品)を知ってから読むと、私にとっても特別な作品になりました。
面白くてはらはらする、大好きな1冊です。