これは、飼っていた犬のエルフィーが死んでしまうお話なんですが…
動物への愛のお話なんでしょうか。それとも、動物への愛をモチーフに、人と人との愛を伝えようとしているのでしょうか。
アメリカの絵本ですね。アメリカ人って、日本人よりも、ストレートに「好きだよ」って言葉を声に出して伝える国民だと思っていたのですが、アメリカ人でも、家族、もしくは動物に対しては、「好きだよ」なんて、言わなくても分かるって、なかなか言わないものなのかなってこの本を通じて知りました。
愛するものを亡くしてから、言い残したことが次から次へと思い浮かぶことはあると思います。今いることを当たり前と考えず、もちろん、自分が先に死ぬことも含めて、大切な人に、声に出して思いを伝えられればいいですね。でも、それが難しいんですね。
主人公は、エルフィーに、「ずーっと、だいすきだよ」っていってやったから、気持ちがいくらか楽だったと言ってはいるけど、これは強がりと思います。
「だいすきだよ」っていってやれて、ほんとうによかった、と思ってはいても、悲しみをこらえる為に、理由付けをしているように感じます。
いいお話なんだけど、最後が…
「いつかぼくも、ほかの犬を、かうだろうし 子ネコやキンギョも、かうだろう。」
飼ってもいいんだけど、でも、絵を見てると、そんなに飼っちゃうんですか〜?
寿命の関係上、動物たちがみんな先に死んじゃうんでしょうが、なんかあまりに次から次へと飼って次から次へと死んでいく、と絵を見ると感じてしまって…
何も、将来飼うであろう動物たちを勢揃いさせなくても…
最後の絵で、なんかしらけてしまって。
この絵がなければよかった。正直、見なかったことにしたいです…