読み聞かせの会にと、薦められて読んだ昔話ですが、本当に愛情あふれる素敵なお話しで、大好きになりました。
人間に化けた狐が、人間の男と結婚をし、子供も授かり幸せに暮らしていたが、愛する息子に狐の姿を見破られ、泣く泣く山へ帰ることになる。その別れの場面で、息子を抱きしめながら、母親が最後に歌う歌は、涙なくして歌えません。母親の愛情というものは、狐であろうが、人間であろうが、生きとし生ける者として、なんら変わりはないのですね。
また、今までどんな時にも、しっぽを現さなかった、狐女房が、我を忘れるほどうっとり見とれてしまった一面の椿の場面が、見開きページいっぱいに、色鮮やかに描かれているところが、すごく綺麗で印象深く残ります。
とにかく、みんなに薦めたい絵本なので、次回の読み聞かせには、泣かずに最後まで読めるよう、ティッシュを横に置きつつ、もう特訓中です。