読んでいて、とても温かな気持ちになれる一冊です。
女の子のひっそりとした息遣いまでもが、伝わってくるよう。
私には、女の子をずっと見守っている、お日さまの姿が印象的でした。
いつも穏やかな顔で見つめるその姿には、揺ぎ無いママの愛のようなものを感じさせられもします。
この絵本中、女の子のママは一度も登場してきませんが、
女の子の結った髪、結んだリボン、お手製のようにも思われる被り着。
これらには、この子のママの存在を感じずにはいられません。
(そんなママの愛に支えられてこそ、この子は「あそびましょ」と、好奇心旺盛に、自由に、のびのびとしていられるのではないかしら)と、そう考え楽しんでいます。
同時に、見守るお日さまは、まるで、そんな女の子のママの投影であるような気もして。
そんな風に考えるようになってから、私にはこの本が、たくさんの愛が詰まった一冊でもあるように感じられました。
最後の、まるで溢れ出したような女の子の声や笑みには、
思わず目の奥をアツくさせられるようなものを感じます。
こちらまで幸せな、喜びいっぱいな気持ちになりました。