バーバ・ヤガーという名称に惹かれて、読んでみました。
バーバ・ヤガーとは、スラヴ民話に登場する妖婆。
各種の民話で語られるほか、芸術分野ではムソルグスキー作曲の組曲『展覧会の絵』の1曲「バーバ・ヤーガの小屋(鶏の足の上に建つ小屋)」で知られるとのこと。
日本語では魔女、山姥、鬼婆、妖婆というところでしょう。
原作は1941年で、邦訳は1987年。
ロシア民話の再話という形をとっています。
何と言っても、ナタリー・パランの切紙細工のような絵が、民話というに相応しいもの。
とても味わい深い絵だと思います。
物語は、主人公の娘の父が、母がなくなった後に、新しい母を迎えるシーンから始まります。
その新しい母のお姉さんが、バーバ・ヤガーで、娘はお遣いに行かされるのです。
その時に、娘は自分のおばさんに相談していくのですが、その時のアドバイスが秀逸。
このアドバイスに基づいて、話は大きく展開するので内容については読んでのお楽しみとしたいのですが、実に良く出来たお話だと関心してしまいました。
古典的な名作として、オススメしたい作品です。