作者の体験が基になったおはなし。
春、「わたし」は渡り鳥のグース(カナダガン)の鳴き声に気付きます。
次々に沼に集まってくるグースの中に、片足の傷ついたグースがいたのです。
両親に相談すると、野生のグースのために手助けしない方がいい、と言われますが・・・。
ずっとこのグースのことを見守っている「わたし」の気持ちが伝わってきます。
生き物と触れ合う姿がとても素敵です。
コラージュの絵が独特の立体感を感じさせます。
「わたし」の素直な表情がいいです。
ラストの言葉、実感がこもっていて、感動してしまいます。
このグースがどうして一本足になったかはわかりません。
だからこそ、生存競争なのか、環境問題なのか、についても
少し考えるきっかけになるような気がします。