図書館で、虫好きの長男のために借りてきました。
表紙の絵からして、力強いバッタの絵!
タイトルの文字も渾身の力を振り絞って描かれたかのようです。
バッタは、かえるや蛇におびえ、鳥に見つからないよう、こそこそ隠れながら暮らしていました。
そのすぐ横では、仲間と思われるバッタが、今まさにかえるに捕まったり、くもの巣にかかったりしているのが見て取れます。
そりゃあ、こんな姿を毎日目の当たりにしていたら、
誰だって怖いし、隠れたくもなるよねぇ、とうなずけます。
でも、ある日、勇気あるバッタは決意します。
日の当たる石の上で、悠々とひなたぼっこをするのです。
そんなことをしたら、蛇たちに見つかってしまうと分かっていて、あえてそうしたのです。
案の定、見つかって捕まりそうになりますが、
そこで決死の大ジャンプ!
カマキリやくもの巣をバラバラに破壊して、
使ったことのなかった4枚の羽を駆使して、
荒地を越えて・・・
とんぼや蝶のように、華麗には飛べないけれど、そんなこと構わないのです。
とにかく、草むらの陰でじっとしているんじゃなく、
危険を犯してでも、自分の飛びたいほうへまっしぐらに飛んでいく姿には、感動すら覚えます。
長男は「カッコイイ!」と絶賛です。
彼にも、自分の行きたいほうへ、どんどん飛んで行ってもらいたいなぁ・・・と母はこっそり思うのでした。