ずいぶん前に、このシリーズの『ふるびたくま』と『さびしいくま』を読みました。
読んでみたいと思いつつ、なかなか機会がなかった、もう1冊を、ラッキーなことに古本屋さんでGETしました。
昨夜、中1の長女と小2の次女に読みました。
新しく加わった『何歳のお子さんに読んだ感想ですか』という欄、迷いましたが、低学年の子にも十分伝わる内容ですが、思春期の女の子たちにぜひ読んでほしいと思い、12歳〜にさせていただきました!
仲良しの女の子=クララと海辺の家に暮らすくまには、とうさんがいません。
とうさんにしか埋められない、心の穴を埋めるために、くまはとうさんを探しに出かけます。
くまの求める父さん像が、とても魅力的で、夫には、子どもたちの、こういう存在になってほしいなと思います。
でも、くまには、結局、とうさんは見つからず、それでも、ちゃんと自分の居場所を見つけ、心の穴を埋めることができます。
親を亡くしたり、やむを得ず親と離れて暮らさなければならない子どもたちの、心の居場所がちゃんとありますように。
願わずにいられません。
江國香織さんの他の作品の訳(『おひさまパン』など)は、難しくて、ちょっと苦手なのですが、このシリーズは、詩的な訳がぴったりはまるような気がして好きです♪
くまの言葉や、やどかりの言葉が、とても哲学的で、なんだか、わ〜っと泣き出したくなるような、この絵本!
思春期の女の子だけでなく、大人にもおすすめします。