子供の頃何度も何度も読んで、その度に「よかった。」と安心したものです。
田舎そだちの私は、自分の家のまわりもだんだんこの本のように街になってゆくのだな、と思っていました。
「ちいさいおうち」が田舎にもどってよかったと思う半面、ここも早く街にならないかなと当時は期待していたのです。
誰が「ちいさいおうち」を田舎に戻したか忘れていたけど、建てたひとのまごのまごの、そのまたまごだったのですね。
絵もあらすじも当時のままでしたが、さすがに年月が細かいところは飛ばしてしまいました。
子供には未来に時間が無限にあり、まごのまごの、そのまたまごなんて時間のながれはどうでもよく、「ただ先のこと」と、ひと括りにしていたのかもしれません。
1965年に出版とありましたが(当時10歳)、もっと小さい頃読んだ気がして、裏表紙を見たら、第一刷が1954年に発行されていたのですね。
とにかく永く読み継がれてゆく本だと思います。