「おこだでませんように」でファンになり、新作が出ていることを知り買いました。
1ページ1ページ見所なんですが・・・
私が気に入っているところは、拾った券をめぐるやりとり。
補助券が足りずお母さんに貰っておいでとおじさんに言われて
内緒のプレゼントをするはずの兄弟は途方にくれます。
そこへふくびきの券が1枚落ちていて拾い上げ喜ぶ弟。
おじさんに「おかあさんに貰ってきたんか?」と聞かれ
思わずうなずいてしまうお姉ちゃん。
その後ろめたさ・・・
そのうえ、おかあさんにプレゼントしたかったバックが当たり
弟は大喜び。
その傍らで喜べない気持ちを抱えたお姉ちゃん。
子どもたちの揺れ動く気持ちを見事に表現して感動しました。
結局、秘密のプレゼントはケーキになってしまいますが・・・
「正直者の味がする!親切の味がする!」とはしゃぎながら
3人家族のクリスマスは終わります。
どなたかも書かれていましたが
文中で示唆する言葉は出てこないものの、母親がひとりで子どもを育てている家庭がよく描かれています。
子どもへのやさしいまなざし。
その子どもを精一杯育てているお母さんへのやさしいまなざし。
こんなふうに社会が愛を持ってこどもたちに関わることができたら・・・願わずにはいられなくなります。
くすのきさんの絵本に出会えてよかった・・・