小6の下の子に読んだら、「なに、これ〜!?これはホントの話なの?こんなのことホントにあったの?」って、めっちゃ怒ってしまいました。
(あれ〜、前に『アンネの日記』読んでたと思ったんだけど、上の子に薦めたんだったかな〜?)
アンネは実在の人物で、外の世界をほとんど知ることなく、15歳の若さで亡くなった少女です。
『アンネの日記』は私くらいの歳の本好きの子どもたちは、たいてい一度は読んでいたと思いますが、
今の子どもたちは(うちの子を含め)、あまりメジャーな作品としてとらえられていないのかもしれません。
この絵本を読んで改めて感じたのは、アンネが亡くなったのは私が生まれるほんの30年ほど前のことで、ナチスドイツの時代からまだそれほど経っていなかったんだということでした。
『…日記』の方は、具体的に逃げ隠れていたころや収容所に入れられていたころのことが記されていますが、この『アンネ(マロニエ)の木』の方は、あくまでも、木が見ていたことを語るという形で描かれているので、
ホロコーストのことなどもやんわり触れる程度でした。
具体的でない分、しっとり胸に染みいるストーリーになっています。
アンネが眺めていたという木と一緒に、
当時のナチス・ドイツが何をしてきたのか、覗いてみてください。
この本を読んでくれた子どもたちの心に、アンネのマロニエの木の苗木のようなものが、芽生えてくれるといいなぁと、思います。