何となく仲間外れにされてしまったとしお。
表立ったいじめがある訳ではないようだけれど、
肌で感じる疎外感。
自分の子供がそんな状態だったら、
苦しくて哀しくて、涙が出てしまいそうな気持ちです。
としおもきっと大好きなお父さんが、
自分のことを心配して苦しい気持ちになるだろうと考えたからこそ、
仲間外れになっていることを言えなかったのだろうというのが、
ひしひしと伝わってきました。
きっと仲間外れになっている子の多くが抱く苦悩を
この本では取り上げています。
自分が少しでも変わる努力も必要なのかもしれない。
それはこびへつらうことではなく、
「やめて」という気持ちを表に出す勇気。
ほんの少し、ほんのちょっぴりでいいから、
声を上げる勇気が持てれば。
その勇気が持てるように、
親も教えつつも、見守っていかなければならないのでしょう。
親も子供も考えさせられるお話です。