4歳5ヶ月の息子に読んでやりました。森で一番背の高いけやきが年を取りすぎて倒れてしまい、それまでとは一変しましたが、新しい見方や幸せを発見したというお話です。同じようなテーマを取り扱ったものはいくつも観てきましたが、けやきを使って表現するというのはおもしろいと思いました。けやきという静寂となにかとてつもなく大きな存在を感じさせるからです。今までは物理的な大きさでしか見えていなかったものが、その大きさをなくすという天地がひっくり返ってしまう状況に追い込まれるのです。すぐにその環境を受け入れることはできないでしょう。その葛藤や新しいものへの順応、そういったものが実にゆっくりと語られているのにちょっと驚きます。時間の流れが変わります。とても優雅な絵本だと思いました。残念ながら、こういったことは息子には理解できないと思いましたが、木の一生や木の新しい生活という視点では理解できたみたいです。たまには、こういう優雅な気持ちになれる絵本に触れてみたいとおもいましたね。そういうのも幸せなのかもしれません。