絵本というと、図書館の絵本コーナーに並んでいるのが大半ですが、この絵本は、児童書コーナーに並んでいます。小学校4年生の男の子が今のおこづかい500円を何とか1000円にしてもらうために、考えるところからお話が始まります。そして、頭の中で、ことばくんと絵くんが出てきて、こんな方法はどうだろう、と次から次へとアイデアを出しあいます。「自分ばっかりつかわないでこどものこづかいふやせ!」「このままでは日本中のこどもの怒りが爆発するぞ いそいでこづかいを倍にしよう」「こづかいアップで成績アップ」「おこづかいが倍になると ぼくの世界も倍にひろがる」・・・などなど。さすがは天野祐吉先生。キャッチコピーがこんなにあふれた絵本は初めてです。ぜひ、子供に読んであげたい。言葉の暴力なんて言われる今の時代に、言葉ってこんなにおもしろいものなんだと、ぜひ子供たちに知らせたいと思いました。そして、このお話の最後に、どんな言葉が表されているかは、読んでからのお楽しみです。読み終えて、私は、思わず「お見事!」って叫んでしまいました。