黄色とオレンジのシンプルな表紙にひかれて読んでみました。
ねずみのこ、スニッピーとスナッピーの大冒険な一日。おかあさんの毛糸だまをころがしているうちに、人間の子どもが拾いあげてしまいます。毛糸だまをおいかけてふたりはどこまでも「たったかのぼって、たったかおりて、のぼってのぼって、またおりて・・・」文章がまっすぐではなく、スニッピーとスナッピーが歩く地面の起伏に合わせてつけてあるので、読むのが楽しい。やがてスニッピーとスナッピーは人間の家にたどりつきます。そこで目にするものは人間にとって当たり前のものばかりですが、ねずみにとっては珍しく、ふたりが驚く描写も子どもは興味津々ではないでしょうか。
最初のほうに出てくる、ねずみのおとうさんが読む小さな「ねずみしんぶん」という発想も気に入っています。