このお話を読んで、一度も「懐かしい」と言わない人がいる?
それが第一の感想です。
小さい生き物を自分だけのものにしたい気持ち、
年上の友達をかっこいいと思う気持ち、
年下の友達に優しくしてあげたい気持ち、
橋の下に基地を作りたい気持ち、
親友と秘密を共有したい気持ち。
誰もが経験したことのある、
無邪気で純真で、照れ臭いほど一生懸命な思い出。
そしてこの絵。
緑がいっぱい、水がいっぱい、
活き活きと溢れ出しそうな、力強い情感でいっぱい。
関西弁もいいですね。
標準語よりノスタルジックに思えます。
こんな思い出は、
少年たちにとっては日常であり、何でもないことなのですが、
大人になってから思い出した時にキラキラと輝き出して、
一生心を支えてくれる宝物となるのです。
作者くせさなえさんの周りにも、おおはしくんのように、
かっこよくて優しい男の子が存在したのではないでしょうか。
どの子供の周りにも、ぜひ、
おおはしくんのような友達がいて欲しいと願ってしまう、
そんな、瑞々しく匂う夏草のようなお話です。