ほんわかしていて、暖かい(猫の)人情家族物語です。
題名に「猫吉」とありますが、本当の主人公は、猫吉の息子の昆布助。
この子が本当にいい子なの。いや、ごく当たり前の男の子なんだけど、この子の自然な行為が、ラストに暖かい奇跡みたいなものを呼ぶんですよ。
春夏編では、両親が昼寝をしている間、店番(この一家は布を売るのが商売なんです)していた昆布助が、布を売ったのは大きな赤(猫)鬼。でも、お代をもらうのを忘れちゃうんです。
起きた後、猫吉は昆布助のやったことに対して、怒りもせず、「おきゃくさま、よろこんでなすったかい?」と、聞くんですよね〜。
もう、素敵なお父さん!
その後、夜中に、払い忘れたお代をもって、赤(猫)鬼が尋ねてくるんですけど、そのシーンがよかったです。
ちょっと見、漫画のコマ割みたいだけど、内容はしっかり絵本でした。
人情ものが好きなお方、ぜひ、読んでくんねぃ!