この、ちびねずくんのあつーいいちにち。
もちろん、季節は夏かと思われます。
でも、私のようなおこりんぼかあちゃんで、感情の沸点の低い方は、ぜひ、今のような、少し肌寒い季節にお読みになることをおすすめします。
夏の暑い一日、オオねずくんは、庭の手入れに大忙し。
でも、チビねずくんは、遊んでばかり。
ちっとも手伝ってもらえません。
一生懸命なオオねずくんに対して、チビねずくんの気ままに遊ぶ姿が、ええと、そのう…なんというか…
「腹だたしい」んですよ。
これ、子どもの頃に読んだら、きっとチビねずくんの気持ちになって、
「わー楽しそう♪」になると思うんですがね。
大人って、どうしても、「我慢してでもやらなくちゃいけない」ことが多いものですから、
オオねずくんに感情移入してしまうのは、仕方がないと思うんです。(自己弁護)
ちなみに、うちの年中さんはというと、やっぱり、「チビねずくん」視点のようです。
口では、「悪いなあ」なんて言ってても、
「本当はそう思ってないでしょ、おいこら」というかんじなんですね。
最後は、チビねずくんは、ただ遊んでいたわけではない、という事が描かれていますので、
少しは安心できる絵本です。
でもなあ…母としてはちょっと解せないなあ…
(心が狭い!)
だって、熱射病にかかるまで働いたオオねずくんの事を思うとねえ…
この絵本は、可愛らしくも、とても細密に描かれていて、オオねずくんの苦労や疲労もよく伝わるんです。
夏の不快指数の高い時に読んだら、ますます感情移入してしまって、
絵本を読むとき、必要以上の「怒り口調」になっていた気がするのでした。