まだ雪が残るぐうぐうやま。
眠る子熊のクーとマーに、ママが言いました。
「パパから おいしいこづつみが とどいたわよ」
二人のパパははちみつ屋さんで、今の季節はミツバチと一緒に旅をして、はちみつを集めているのです。
ぐうぐう山に少しずつ近づくパパは、それぞれの山からレンゲやクローバーのはちみつを届けてくれます。
それはぐうぐう山に徐々に近づく春と呼応するようで、パパが到着したときは、まさに春になっていたのです。
誰もが待ちわびる春を子どもたちが待ちわびるパパに重ねて、待ち遠しさを2倍3倍にしています。
パパが帰ってきた後は登場人物も大いに増えて、春爛漫の華やかさです。
そんな中で食べるはちみつは、言葉で言い表せないほどに美味しいのでしょう。
茶系をベースにした、彩りあざやかな絵本です。
読み聞かせをしたら、子どもさんが喜びそうです。