犬がお犬様と言われていたころのお話
犬は道の真ん中を歩き、人は道端を歩いていた。
犬達は、泥棒を10人捕まえると位がもらえ金の犬小屋に住む事が出来ました。登場する「クロ」は10人目の泥棒にしゃっくりを移されます。きつねから「泥棒からでたしゃっくりは珍しいので大切にするように。」と言われるのですが、そのどろぼうしゃっくりがクロの口から飛び出し殿様の口に入ってしまい、クロは殿様に飛び掛ってしまいます。
怒った殿様はクロをたたいてしまうのです。
民に、犬を大事にしなかったら罰を受けさせると命じた殿様自身が、その掟を破ってしまう風刺を込めた笑い話です。
最後に殿様が縛られ口をポカンと開けているところが可笑しい。
人の上に立つ者は自分勝手な思いを民に押し付けてはいけないこと、自らその掟を破って初めて自分の過ちに気づく。
私自身も自分の思いを人に押し付けてはいないか、また子供達に押し付けていないか考えてみたくなりました。