「ぎゅっ」のジェズオールバラさんの作品。
いつもそうですが、この方の絵は、動物達が生き生きと、そして温かく描かれているのが印象的です。
今回は、空を飛んでしまう犬のお話。
まずページをめくると、学校へ急ぐ子犬の姿。
それを見送る両親犬が、家の前で手をつないで子供を見送っています。
もうそのページだけで、あったかーい気持ちが全開に!!
途中、突然飛べるようになった子犬のシドは、
飛ぶ力を自力でコントロールできないため、
飛べると言っても学校では信用してもらえないのですが、
帰宅したら、実はお父さんもお母さんも飛べる犬だったのです!!
まさに親子の証!!遺伝の力か!!
学校で大勢に混じると特別なことでも、
家族という単位になると普通のことであるなんて、
このお話のように「犬が飛ぶ」という特殊なシチュエーションではなくとも、結構ありがちなことかも。
人を傷つけたり、犯罪を犯すという類のものでない限り、
親からもらった個性にくじけることなく、
前向きに行きたいなぁと思うような一冊でした。