麻布学園の国語の先生が書かれた小学生向けの読書の薦めというキャッチフレーズに惹かれて読んでみました。
題名から、本の紹介が主体だと思っていたのですが、それは全体の4分の1ほどで、それ以外には、読解力とは何か、それを育てたいなら大人はどのように子供に接するべきかといった子育てのポイントにもずいぶんページが割かれていました。そして、その内容は目新しいことはなく、一般的な育児書と変わらない気がしました。また、アドバイスがあちこちの章にバラバラに書かれていて、読みにくいという印象を受けました。
全体として、読者はどうすれば子供に(麻布に合格するような)読解力をつけられるのか?を期待して読むのに、この本では、「麻布の子を見ていると、読解力のある子は、他の面でも優れているようです」というような書かれ方で、がっかりしてしまいます。
それなら本来の「本棚」がもっと充実しているほうがありがたかったです。「本棚」も、高学年コーナーでは、高学年になったらこれくらいの本が読めると理想的!と思える本が並んでいますが、低・中学年はひとくくりで、絵本が中心、どう見ても高学年の選書に繋がりそうにありません。結局、小さな子のことは専門ではない、ということなのかもしれませんね。