この絵本は、実話をもとに作られた お話です。
神奈川県茅ヶ崎市にある小学校の大瀬校長先生は
余命3ヶ月との宣告を受けた後も病院から学校に通い、
「命の授業」を行ったそうです。
大瀬先生には、自分が病気になって初めて分かったことがあるそうで、
それが「くまの校長先生」のセリフにもなっています。
いつも小さな声で挨拶をする、ひつじ君に対する言葉…。
「先生ね、病気になって初めて分かったことがあるんだよ。
大きな声を出そうと思っても、出せない時があるんだね。
ひつじ君、大きな声を出そうと何度も言って、
本当に悪かったね…」
普段、何気なく口にしてしまう言葉。
私たちも誰かを傷つけてはいないでしょうか…?
「言葉」はもともとは「言霊」と呼ばれ、
目には見えないけれども大きな力を持っていることを忘れないようにしたいものですね。
また 逆説的なようですが、
「死にざまは生きざまでもある」ということを改めて認識するとともに、
死に直面するという、大変な状況下で必死になって伝えてくださった貴重なお言葉を
心して理解に努め、心に留めておきたいと思いました。