この絵本は、インディアン(チヌーク族)に伝わる短い民話を元にして物語にしたものだそうです。
学校のボランティアを一緒にやってくれている地域の方が、
『この絵本、いいらしいのよ』と、どこかの書評を聞いて紹介してくれたのが最初でした。
波にさらわれたのか、迷子になった小さな子をアザラシが育てたというだけでも美談ですが、
少し大きくなって、人間の両親の元に戻ることができたにもかかわらず、
最終的にアザラシたちと暮らしていくことを選んだ少年の生き方が深いなぁと、思いました。
「自分が生きていく場所」を考えさせられます。
この作品は絵もはっきりしているし、文字も意外と大きく書かれているので、読み聞かせにも向いていると思います。
出来ることなら小学校高学年以上、中学生や高校生など自分の将来について、考えたり悩んだりしている年頃の子どもたちに聞いてもらいたいです。