タイトルは、この本の中に出てくる子どもたちだけでなくすべての子どもたちにそう伝えているような気がします。
山間の小さな町に住む小学4年生の健。
健と仲良しのヨッシー、近所に住む百蔵さん、いつも小学生に朝のあいさつをする九十をすぎた「おはようばあさん」と呼ばれるおばあさんなどとの四つのエピソードが収録されています。
小さな集落だけに、誰もが顔見知りで、自分の子どもだけでなく、近所の子どもたちのことも大切にする大人たちとの交流があるのです。
小学4年生が主人公のものだといじめなども出てくる児童書もあるのですが、この作品はとてもさわやかで昭和の懐かしい感じがします。
読後感はとても暖かで、ああ子ども時代はこんな風に過ごしてほしい、こんな風な見守り方を大人はしたいなあと思いました。
出てくる大人は口数が多くはありませんが、とても暖かいです。
特に「百蔵さんのこと」「おはようばあさん」の話が心に残りました。