今回のカエルくんのメインテーマは「いのち」。
いつものごとく、唐突にカエルくんは友達のネズミくんに尋ねます。
「いのちって、どこにある?」
そこから、いのちのある証拠について考え、「からだのなかに、いのちがあるから、生きてるんだ!」と、『手のひらを太陽に』の歌詞そのまんまみたいな答えを得ます。
カエルくんとネズミくんは、周囲にいる友達(虫や動物)を更に観察します。
その時、チョウさんが葉っぱに卵を産みつけるのを見つけました。
「たまご!たまごもいきてるの?」という、カエルくんの問に、チョウさんは答えます。
「もちろん!
わたしのたまごは わたしのいのちよ!」(う〜ん、名言です。)
それを聞いてまた、閃いたカエルくん。
「ぼくのいのちは
ぼくの おとうさんと おかあさんの いのち!」
いのちって、目には見えないけれど、親から子へ、そしてまたその子へと繋がっていくんだ。そんな、作者の温かい思いが伝わってくる内容でした。
いわむらさんの、一見単純で、線のはっきりしたカエルくんやネズミくんが、難しい(倫理の)世界の転回を子供でも分かるようにまとめあげてくれています。